【この記事は2022年6月6日、著者のノルムがわせポケに入会したてホヤホヤだった1年生の頃に書いた記事である。】
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時刻は20:50。静かな雨がシトシトと降っている。
僕は今週もまた、馬場下町の交差点で信号が青になるのを待っていた。教職終わりの月曜、授業の後に課題を終わらせ疲れた僕を待ち受けてくれるのは油そばだ。
早稲田周辺には沢山の飲食店が林立している。その中でも油そば屋は群を抜いて人気だ。またその中でも特に、4店の油そば屋が学生から人気を集めている。その4店とは通称図星、麺爺、麺珍、そして学会と呼ばれている。早稲田に入りたての新入生の間では「どこの油そば派か?」を話すのが鉄板トークだそうだ(出典: 早稲田OBによるとあるYouTube動画)。
ちなみに僕はまだ麺爺の油そばだけを食べれずにいるが、この中では(語弊が生じないよう言うと、)特に”麺珍“が好きだ。
今回は馬場下町の交差点から歩いてすぐのところにある、「図星 はなれ」の油そばを頂く。ちなみに図星には2店舗あり、本店はここからほんの少し離れたところにある。営業時間の関係上、僕はいつもこの「はなれ」の方で油そばを食べている。
いざ入店
駐車場らしき坂を上がり、途中左脇にある階段を五段ほど上がるとお店に入れる。
「いらっしゃいませー!何名様ですか?」
鉢巻を巻いた店員さんが声で出迎えてくれる。
人差し指を立てながら「1人です」と答えた。
このお店は券売機で先に買う方式だ。というか、他に行ったことのある麺珍や学会も同じ方式なので、油そば屋に初めて立ち寄り際には券売機が置いてあると思ったほうがいい。
あいにく僕は1万円札しかお札を持っておらず、「近くのお店でお金を崩さなきゃいけないのか…」と思ったがなんと、このお店の券売機は1万円も対応していたのだ!
お金をわざわざ崩さずに買えるので非常にありがたい…一万円札を入れ、食べるものを選ぶ。前回はザ・王道の油SOBAの「大盛り」を注文してしまい、満腹でアレが食べられなかったので今回は「並盛り」に。
それに実は僕、お昼から何も食べていない。それだけお腹が空いた分、夕食は一気にキメよう!ということで今回は、チャーシューSOBA(並盛り)¥1150のボタンを押した。食券と同時にお釣りが出てくる。お釣りをお財布に入れたところで、店員さんに「これお願いします!」と食券を渡す。
僕が先程案内された席は、カウンターの中でも入り口に近い方の席。カウンターを挟んで向かい側にはチャーシュー用のお肉が冷蔵保存されているのが見える。注文が入るや否や、店員さんが量を測った麺をお湯に浸した湯切りに入れる。麺が茹で上がるまでには8分かかる。この時間を友人との会話に費やすのが本当はいいのだろうけど今回は1人。僕は暇つぶしにTwitterを見ていた。
そして待ってましたとばかりに、カウンターに油そばがのったどんぶりが置かれる。やや熱いどんぶりをテーブルに移すと見えたのは予想以上にチャーシューの乗ったどんぶり。まさかこれだけ乗ってくるとは思ってなかった。
いざ実食。
「食べる前に混ぜる!」これ、共通認識だね。端っこがちょん切れた割りばしで下に埋まっている麺を掘り起こす。見事なまでに汁と絡み合った太麺が顔を出す。そしてそれを啜る!
クッ!!!!久しぶりだっ!!!
この上品な美味しさ!アツアツの太麵が口の中で天国と化す!!!
お次にチャーシュー!今回は前回食べたチャーシューに加えて鶏チャーシューも頂く!!!
…この柔らかさ!何も食べてこなかった舌に響く!!!思わずその後も無我夢中で食べ進めてしまいました〜!!!
そして、麺も残り少なくなってきたところで、そこで前回満腹で食べられなかった追い飯を注文して僕は今夜も心の中で優勝していく。
最後の麺を啜り切り口の中で咀嚼し終わったとき、店員さんがこちらに近寄る。「追い飯どうしますか?」勿論、「はい、お願いします!」と答える。どんぶりをカウンターにあげてその間に氷が入った水を飲む。口の中を一旦リセットしたところか。
そして間もなくカウンターの店員さんがタレがかかった追い飯をカウンターにおいてくれた。テーブルに置いてあるレンゲを取って、食べる!
は、犯罪的だ…!!残り汁とタレがしっかり絡んだご飯から溢れる罪悪感満載の味がしみわたる!!!ええい!!明日のコンディションなんてもうどうでもいいや!!今はこの上手さを噛み締めるだけだ!
…
そして完食。残り汁も吸いつくしたどんぶりは正真正銘の空っぽ!どんぶりをまたカウンターにあげて店員さんに「ごちそうさまでした!」と告げる。後ろにおいたバッグを取って、お店を後にしようとした瞬間、ある店員さんが僕にとある紙をさし出す。「チーズのトッピングも美味しいですよ!」そう言ってくれたのはチーズのトッピングが無料になるクーポン。これはお得だ!今度普通の油そばを食べるときに使ってみたいところ!いやあ、早稲田でワセメシを食べる大学生生活は最高!
そう考えながらまた一歩、東西線の中で優越感を感じながら僕は帰路に着きました。
さ、また明日の中間テストのためにも頑張らないとな・・・忙しい大学生活中でこうして紡がれていく大学の青春をもっともっと作っていきたい・・・
発車間際の早稲田駅
いつの日か大切な人に恩返しができたらなって。
自分ではなく、誰かに幸せを渡すのが一番幸せになれるからさー!
END